7年ごしのバイク復帰 わたしとトライデント 3/3

#MotoAndAuto

ぼりゅーむ3

写真が多くなったので3つに分けた。

Vol.1, Vol.2に続くVol.3はバイクについて思いを巡らせたり、トライデントについて向いてる使い方や向いてる人について考えたりして、最後に新しく紡がれているトライデントとの思い出の話をするよ。

過去のバイクに思いを馳せる

バイクは用途や適合が狭い。 最適な用途では最高だけど、使い方次第では不満も出る。

最初のバイクであるスパーダは本当にいいバイクだったから思い入れも深い。 けれど、人を乗せるのにも物を乗せるのにも適さないし、非力すぎて高速は辛いし、上りは辛いし、「クラスアップしたいなー」と思っていた。

スパーダ時代。本当に若い

結果、1000ccのファルコに乗り換えたわけだけど、ファルコは色々あったので略。

そのあとつなぎに安い中古バイクということでSV400Sに乗っていた。 SVは全面的に良いバイクではあったし、今まで乗ったバイクの中で一番過酷な旅をともにしたし、走行性能も高く、ハンドリングも好みで、Vツインエンジンらしいスパッと倒れるところとかかなり好きだった。

けど、ちょっと非力なので上りでの追い越しはしんどいなーってことがあったりした。 あととてもよくできたバイクで、バイクを味わう要素が薄味だったので、もっと濃厚なバイクが欲しいなーと思った。

北海道ツーリングもしたSV

その末に特濃のSS900になったわけだけど、めちゃくちゃ楽しかった一方で、乗るのにはかなり気合が必要だったし、耐久性の問題もあってガンガン乗りづらかった。

その後のMT-09は仲良くなれなかったのもあるし、痺れる振動と短い航続距離でツーリングには向かず、低速のスロットルリニアリティに欠けるからかっとぶような走り方をするしかないし、だけど昔みたいにかっとんだりしないから単に神経質なだけに感じちゃうし、みたいなのもあった。

バイクって100点にはならなくて、どう使うのか、何を求めているのかっていうのにどれだけ合ってるかというのがすごく大事。 だからこそ「一体どんなバイクに乗ればいいんだろう」と思っていたし、全然タイプの違う748RとG310Rとっていう検討をしたりしてた。

ただ間違いないのは、昔とは比べ物にならないほどゆっくり走るようになった。 昔はまぁ、それなりに飛ばしていたし、1000ccのバイクをフルに使うことはないにしても、1000ccのパワーを活用するくらいのことはしてた。 そして所有してないバイクも色々乗ったし、極限まで回してパワーを絞り出す600cc SSも、怒涛のトルクに蹴っ飛ばされる1300ccロードスターも、狂気のような速さの1000cc SSも、バイクのほうから楽しませてくれる2気筒のクラシカルバイクも、どれもそれぞれの面白さがあると思ってる。 けど、公道で、普通におとなしく走るだけ、という縛りを設けると、根本的にバイクという乗り物は速すぎるもので、その中で「楽しい」というとかなり難しい。それは、速度だけの話じゃなく、混交交通の中では大部分を占めるクルマに対して加速力がありすぎるから、クルマと一緒に走ろうとするとかなり神経を使ってゆっくり加速するようにしなきゃいけないとかある。

こうなってくると、バイクを操ることを楽しむっていうのは結構難しくなってくるかなと思う。 スパーダやファルコはとても良いバイクで、現実的かどうかを無視して入手できるならということで言えば今のどの新車よりも欲しいと思えるバイクではあるんだけど、この環境の変化がこれらのバイクを楽しめなくしている可能性だってある。

そんなことを気にしながら乗るよりは、もっとポジティブにいきたい。 じゃあバイクはどんなふうに乗る?

日常の足として使うのは良さそうだし、RX-8がクルマとしては相当制約あるほう1だから、一番有力な考えだった。 けど、バイク駐車場はあんまり増えてないし、現実的にはそれを求めるなら125cc以下にしないとその価値を見出しづらい。

基本的にはバイクをあくまで移動のツールとして使うか、もしくは風と道路を感じるためか、あるいは景色を堪能するためかあたりが現代での現実的な目的になるんじゃないかな。 でも基本的に私は運転してたらとにかく停めないタイプだから、移動目的は無理。 なのでバイクを使って走っている状態を楽しむ、いわゆる「ドライブ」みたいなことをメインにしていくことになるのかなぁと思う。

気にしていたのは、「そうなると乗らないんじゃないかな」ってことだったけど、正直RX-8はおもったよりだいぶ乗ってるし2、なんならお金さえあればもっと乗ると思うから、その心配はなさそう、というところに行き着いた。 RX-8はなにせ300kmでガソリン代で1万円くらい消えるってシロモノだからね。大阪往復すると、ガソリン代だけで4〜5万円かかる。

でも時代変化だけの話かっていうとそうでもないのかな。 今までそこそこ走るバイクに「もっともっと」って鞭を入れたり、あるいは油断すると危険な暴れ馬を押さえつけながら走ったり、みたいなことをずっとしてきたけど、「そういうのはもういいよ」っていう気持ちもあるのかもしれない。競技に復帰する気がなくなったのもそういう部分なのかも。

そして、そういう走り方をしてきたという意味では「バイク自体はなんでもいいじゃん、バイク自体が速いかどうかだけでしょ」って感じでもあるんだけど、じゃあなんでその中でスパーダやファルコに愛着を持っているかと言うと、やっぱ「相棒感」なんじゃないかなぁ。

でもそれ言ったら、SVなんてどこにでも行けたし、何にでも使えた(ただし根性があれば)し、MT-09だって何度も雪山越えもしたし、どっちもバイクの上で寝たりもしたし、立派に相棒だったんじゃない? って気もする。

MT-09で雪山

あるいは、夜バイク散歩して、街灯の下にバイク停めて、のんびりバイクを眺めながら考え事する、みたいなバイクの魅力……って言いたいところだけど、SS900やMT-09でもそれやってたなぁ。

夜のMT-09

トライデントのどこにスパーダと共通するものを感じてるのか、うまく言語化できないなぁ。

バイクとの日々を思い返せば、そのほとんどは時間的な理由と金銭的な理由から近場の決まった場所を毎日のように走ってることがほとんどではあったんだけど、たまに厳しい冒険や数日に渡る旅をしたりしてた。

Tridentとの日々

懐広く気軽に付き合える

バイクの重要な要素として「気軽さ」っていうのがある。 そもそもちゃんと装備をつけようとすると、装備を身につけるところからして結構めんどくさいんだけど、バイクが大きかったり重かったりするといよいよめんどくさくなって「もう、いっか」ってなりがち。 駐車場が遠いとか、出し入れしにくいとかあるとなおさら。 だから、この気軽さが「乗る・乗らない」を大きく左右する要素だったりする。

バイクを出す心理的ハードルの高さで言うと、スパーダ < トライデント < SV < SS < MT-09 < ファルコ かなぁ。 MT-09は軽いんだけど、腰高で取り回しがあまり楽じゃないので結構だるかった。 ファルコはでかいし結構重いので、だいぶしんどい寄り。 SVでさえ、「スパーダのときほど気軽じゃないなぁ」と思ってたもんね。

トライデントは、スパーダとSVどっちに近いかと言えばSVだけど、でもSVよりも気軽かな。 ハンドルが切れるのと、押しやすいっていうのが大きいかも。

これが忙しいのと、体が弱っているという「バイクを出さない理由」に抗ってる。

気軽に出せることもあって、思ったよりはよく乗ってる。

たださすがになんというか、夏は無理だね。 日中の最高気温に関して言えば20年前からそこまで明らかに上がったっていうわけではないんだけど、都市部は20年前と比べればずっと渋滞が多くて気持ちよく走れなくなっているからめっちゃきついし、夜に関しては20年前とは比べ物にならないほど暑いから「夏は日中を避けて夜乗る」っていうわけにもなかなかいかない。

初乗りのときはふらっふらするハンドリングに戸惑ったけど、初日のうちに「リヤブレーキ踏めば安定する」というのを見つけ、2度目のライドでなんとなく乗り方のコツを見つけ、3度目のライドで回転数を上げることで自在に操れることを見つけた。 仲良くなるまで850kmくらい。だいぶ時間かかったほうだけど、その過程もちゃんと楽しめたし、いいバイクだなって思った。

これまで走行性能を求めてきて、別に「どんどん速いバイクに」ってことではないにせよ基本的には高性能に寄っていく方向だったわけで、そこから「もうそういうのはいいから、いい感じにのんびり走れるバイクがほしいな」っていう選択は、ちょっと大きな決断であり、リスクある選択だった。

結果的にはすごくうまくいったと思う。

トライデントは速度感に対して速度が出ないバイクで、しかも苦手な速度や加速度や回転数を持ってないからクルマと一緒に走っても辛くない。 だから、無理なくゆっくり走れるバイクで、「有り余るパワーを抑えつける」でもなければ、「非力なパワーをひねり出す」でもない、自然体で走れるっていうのは本当にいい。

ポジションも自然かつ柔軟。まっすぐめのタンクはホールドしやすい。渋滞しなければそんなに熱くない。 軽くて足着きもよくて取り回しも楽。 小旋回も得意だからUターンもあんまり恐れなくていい。 気軽に乗れて使い勝手めっちゃいい。

ひたすらまったりだけのバイクかといったらそんなことは全然なくて、81psっていうのはミドルクラスのベーシックバイクとしてはむしろあるほうだし、クイックなハンドリングもあって速く走らせれば普通にまあまあ速い。 最大バンク角も結構深くて、スポーティに走らせて楽しむことも十分できる。 過激さを求める人には物足りないだろうけど、公道で楽しむ分には全く十分。

だから、懐めっちゃ広いバイクで、公道を走るという点ではすごい守備範囲広いなーって感じ。

公道の中で向いてないのはロングツーリングだね。 長距離走ること自体はむしろ今まで乗ったバイクの中でも辛くないほうだけど、荷物が載らないから……

正直、ワイヤーコードで荷物が固定できる構造をしていればかなり無茶が利くので、荷物満載が可能になるんだけど、グラブバーつけてもワイヤーコードやストラップでの固定はライダーのスペースがなくなってしまうので、大きな荷物を運びたい場合はライダーが背負うしかない。

めっちゃかっこいい

で、見た目がめっちゃいい。 これは少しむずかしい部分もあるんだけど、ファルコやSSはグラマラスで一瞬見ただけで目を捕えて離さない魅力がある。それこそうっとり眺めていたくなるような。 それと比べるとなんとも普通でインパクトに欠けるんだけど、なんとも言えない満足感がある。

バイクが並んで置いてある状態で目を引くかというと、微妙なところ。 形が割と普通だし、ギラギラしたパーツもないしね。 もちろん、ギラギラしたパーツをつけた場合は別だけど。

単独で置いてると絵になるバイクだけど、近くの後ろから見ると「ライダーを待ってる」感じがすごい。 ハンドルをつかんでこのバイクにまたがるライダーの姿がありありと浮かぶ。 この感じはちょっとスタントバイクっぽい。

ハンドルつかんで軽々とまたがる画が浮かぶ

前や横から見ると、ライダーありきのフォトジェニックなバイクに見える。 それこそハリウッド映画でイケメン俳優が乗ってそうな感じ。

映画のオープニングで主人公がラフにまたがりそう

言い方を変えると、バイク単体で見たときに不完全な印象を与えると同時に、そのバイクはライダーがまたがる瞬間を想起させる。 しかも、ライダーは軽々と扱いやすそうなイメージを与えるから、バイクが存在感を放つタイプではなくて、いい道具感出すタイプ。

もちろん、鑑賞に耐えないという意味ではなくて、普通に眺めて良しのバイクではある。

スパーダと似てる

見た目にはスパーダと似た感じがある。 近づいて見下ろすようにして見るとすごく前下がりな感じがするけど、横からとか低いところから見ると水平基調に見える感じもちょっと似てるし、どことなーく通じるものがある。

実は見た目だけじゃなく、今まで乗ったバイク(所有したバイクに限らない)の中で一番「スパーダと通じるもののある」バイク。

という話をする前に、まずスパーダがどういうバイクだったのかって話をしようと思う。 ちなみに、私のスパーダはあらゆるところがとんでもなくぼろぼろだったので、真の性能ではないかもしれないことにご注意を。

スパーダは250ccのV型2気筒エンジンを搭載したバイクで、自主規制枠いっぱいの40psを発揮するスポーツバイク。

なにせ250ccで、しかもVツインなので、かなり小さくて、めっちゃ細い。 4気筒のCBR250RRなんかはもちろん、後継機であるVTRと比べても背が低いし、新しめの単気筒バイクであるCBR250Rと比べても小さく感じると思う。 小さいだけでなくちょっと華奢な感じもある。

ポジションはステップが若干後ろで低い位置にあって、ハンドルはセパハンだけどトップブリッジマウントの上に少しライズしてあるので高くはないけど、絞りと垂れが強め。 だから、CBR250Rよりはスポーティなポジションだと思う。同時にポジション自体も小さいバイクでもある。 タンクは膝部分は絞ってあるけど、今のバイクみたいに斜めになってないからハングオンはしづらくて、普通にしっかりニーグリップで車体をホールドして操作する感じ。

エンジンは40ps出してるだけに回してこそのバイクではあるんだけど、バリウスやホーネットといった4気筒バイクと比べればちゃんと低回転からトルクが出てる。 市街地での日常レベルでは回さなくても十分走れるすばしっこいバイク。地味にローギアードなので加速力もいいけど、その分高速道路は結構辛い。 高速道路80km/h制限時代のバイクだけに、100km/hは相当つらい。

ハンドリングは典型的なリヤステアバイクで、非常に軽いからパタパタ倒せるんだけど倒しても曲がらない。 後ろタイヤに乗る感じで体重をかけることでぐいっと曲がる感じで、ブレーキング時やスロットルオフでの立ち感がしっかりあるから倒し込みアプローチがとてもやりやすい。 ただハンドル切ったときの立ち傾向も強いからハンドル切って曲がるのは苦手。ハンドル切れ角もそんなにないし。

シートはライダーは前後に長くてかなり自由度が確保されているんだけど、タンデムシートは小さくて、乗れることは乗れるけど狭いし、乗り心地もよくないらしい。狭いせいもあってパッセンジャーは前に落ちてくることが多くて、運転しにくいし、パッセンジャー側も安定感がないと感じてたみたい。 荷物乗せるときも乗せるスペース自体はないんだけど、シート裏にレールが入ってるので荷掛けフックを使っての固定は簡単にできる。

さて、これを踏まえた上でトライデント。

トライデントがいくら小さいって言ったって「大きい250ccと変わらない」ってだけで、スパーダみたいな250の中でもコンパクトなタイプほど小さくはない。 でも、ぎゅぎゅっと小さい感じは似てる。

ポジションだってさすがにトライデントはスパーダほどは小さくないけど、コンパクトにしつつ窮屈にならないようにするようなポジションの感じはかなり似てる。 トライデントのハンドルに絞りと垂れを追加したら相当似てると思う。

エンジンはもちろん、Vツインと3気筒ではフィーリングも何もかも全然違うけど、実は吹け上がりの感じは結構似てる。 ローギアードなところも似てる。 全体的に全然違うけど、なんとなく通じるものは感じる。

ハンドリングは、トライデントも前荷重で乗れるバイクじゃないし、ボディアクションでスンッて倒れる感じは似てる。 トライデントはハンドルでも曲げられるし、倒せばキュンって回るけど、ちゃんと旋回させようとするとちゃんと体を使わないといけないのでそんなところも似てる。 倒し込みが軽くてパタパタ寝るの自体は似てるけど、アプローチでスパーダは深く考えずにスパンと倒せばいいけど、トライデントはちゃんと気を使わないといけないからそこはそんなに似てないんだけど、倒し込んだあと旋回力を引き出す部分がとても似てる。 なお、トライデントはリヤ乗りはあんまり合わなくて、ライダーはセンターにいるのが良い。

シートがライダー部分が前後に長くてタンデムシートがちょこんとしてるのも似てる。トライデントのほうがより厳しいけど。 スパーダのシートカウルは単にシートを乗せるためだけのものって感じなので、シートカウルがないに等しいトライデントとテイストも近い。 トライデントのシートは荷物乗らないけどね!

スパーダのようなバイクが現代にあって、ミドルクラスになっていたらこんな感じかなって思う。 スペックシートからは根本的に違う、比べようもないバイクに見えるだろうけど、乗ってみるとエッセンスはかなり近いように思う。

多分、スパーダを知っていれば同意してくれる人は多いと思う。 実際動画でも「しっくりくる」って言ってる人が多い。 ほんとにこのバイクは、ポジションにせよエンジンにせよ一発でしっくりくるバイクで、すべてがあるべきようにある感じ。 これは、スパーダに似てる。

音問題

バイクの音ってどうなのかっていう話なんだけど、まず誤解してる人もいるから言っておくと、静かなバイクはほんとに接近に気づかれないレベルで静か。

個人的には夜だからとか住宅地だからとかで神経質になりたくないし、迷惑にもなりたくないから静かなほうが好きなんだけど、困ることもまあまあある。

まず、バイクの場合は接近を無視するクルマが一定数いるってこと。 つまり、明らかに間に合わないタイミングで無理矢理に割り込んできたりとかされることが結構ある。 これは、わざとの場合もあれば、単にバイクを軽視していることもある。

で、音が大きいバイクだと、こういうことは本当に減る。 ちなみに、クルマでも音が大きいと警戒されて割り込まれたりすることも減るし、ノールックで車線変更してくるクルマも多少は減る。

あと、静かすぎて気づかれないと、すぐ目の前にいるのに飛び出してくる歩行者もいたりしてちょっと怖い。

あとは、前走者が発進しないときとかも、クラクションとか鳴らさなくてもクラッチミートのために回転数上げるだけで大体気づいてもらえるというメリットがあったりする。

でも、そうしたメリットに対して引き換えるものが大きすぎると思うから、マフラー交換とかは基本的にはしない派。 といっても、純正マフラーがあまりにも重すぎて交換で10kg以上の軽量化になるとか、昔の国内仕様みたいに極端にパワーに影響するとかなら、考えるかな。

ちなみに、トライデントの純正マフラー重量は約8kg。 レーシングマフラーなら3kgくらいになるみたいだけど、JCMA認証されたフルエキゾーストマフラーはそもそもないみたい。 スリップオンマフラーだと、アクラポビッチのものが3.22→2.57kgで、1.25kg軽くなる。 5kg減は分かるには分かるものだけど、荷物の量や持ち方の影響の方がずっと大きいレベルだから、個人的にはデメリットのほうが大きい判断。 1.25kgなんて体感も困難。

あと、ライダーの気分の問題を理由として挙げる人もいるんだけど、私はバイクに関しては全く同意できない。 というのも、私はずっとヘルメットはアライのラパイドを使ってるんだけど、風切音がすごくてなーーんにも聞こえないの。 風の強いときの高速道路だと、スピーカー音量MAXにしても音楽も聴こえないってくらい。 だから、超爆音にしない限りそもそも聴こえないんだよね。 これ、耳に結構ダメージもあるから、次はショーエイにしてみようかなって思ってる。

適性を評価する

  • ☆☆☆☆☆ 最適。これ以上のバイクはないかも
  • ☆☆☆☆ 適してる。そのためにこのバイクを買うのは正解
  • ☆☆☆ 問題なく使える。ただ特別適しているわけでもない
  • ☆☆ できなくはない。向いてないのを理解した上でなら……
  • ☆ 適していない。やめたほうがいい

というわけで評価すると

  • シティコミューター ☆☆☆☆
  • ショートラン ☆☆☆☆
  • スポーツツーリング ☆☆☆☆
  • 日帰りツーリング ☆☆☆☆
  • 1泊ツーリング ☆☆☆
  • 高速道路 ☆☆☆
  • ロングツーリング ☆☆
  • タンデム ☆
  • スポーツライディング ☆☆☆☆
  • サーキットラン ☆☆
  • ジムカーナ競技 ☆☆☆
  • 講習会 ☆☆☆☆☆
  • とことこお散歩 ☆☆☆
  • バイク初心者 ☆☆☆
  • 大型初心者 ☆☆☆☆
  • ハイパワーバイクからの移行 ☆☆☆☆

とがったところがないから、「ここは絶対他のバイクに負けない!」みたいな要素は薄いけど、非常にオールマイティで懐が広い。

バイク初心者が乗るにはどうかというと、「大型の中では」いいと思うけど、400ccが大変だった私は250ccから始めるのはすごく大事だと思ったのでおすすめはできない。 逆にイケイケな人にとっても最初はマイルドでイケイケでいけそうな感じがするけど途中からしっかり大型のパワーを炸裂させるからそれはそれで危ない気がする。

ちなみに、私が一番おすすめできる新車の初バイクはなにかというと、ニンジャ250っていう本当に面白みのない答えになる。

初めての大型として見た場合、250ccからのステップアップなら最適に近いと思う。 CB400SFやGSR400みたいなスポーティな400ccからの乗り換えだと、違いが小さいから物足りないかも。もちろん、いいバイクだから「トライデントに乗りたい!」っていうならアリだと思うけどね。

逆にハイパワーバイクや重量級バイクに疲れた人の「降り先」としては、CB350みたいな本当ののんびりバイクとは違うし、V7みたいな味わい深いバイクとも違うから、「のんびりバイクしたい」という気持ちが本当に強いと合わないかもしれない。 けど、速いバイクから遅いバイクにするときは極端に遅いと「さすがにちょっと」ってなりがち。そう考えると、まったり走れて、本気出せば普通に速い、でもゆっくり走るのが全然苦じゃない、しかも軽くて扱いやすい、っていうのは、降り先として最適かもしれない。

実際、私は「のんびりバイクにしたい」と「軽いバイクにしたい」と「速さやスポーティさがないバイクだと意義を見いだせないかも」で揺れに揺れていたわけだけど、それらすべての要素が100点ではないにしても、85点以上、不満は出てこないくらいに満たされてる。

タンデムシートは荷物も人も乗せづらいっていうのが欠点というか、このバイクの幅を狭めている要素だけど、小さくて軽くて扱いやすい気軽なバイクでありながら、十分なパワーとしっかりしたシートがあるからツーリングバイクとしても悪くない。 都市部での走行のメリットになってる俊敏さがそのままスポーティさにつながってて、サーキット走るようなバイクではないけどスポーツライディングは全然いける。バンク角も深い。

ほんっといいバイク。

走って、走って

仕事が大変で時間も取れなかったこともあって、納車されてからほとんどナイトランだった。

静岡、埼玉、千葉、群馬、山梨と遠くはないけど近くもない近隣県を走った。 ちなみに、ここらへんは主に下道ツーリングだから夜とはいえ結構時間もかかる。

帰りの一服、海老名SA

神奈川県民にとっては東京の存在がとても厄介。 東京を通り抜けるのはとんでもなく時間がかかるので、基本的に首都高を使うんだけど、朝から夜まで首都高もとても渋滞する道路だから、東京を抜けることをしっかり計画に含めないといけない。

だから埼玉も近いようでかなり遠い。

埼玉のどこか (把握してない)

このため西へ向かうルートを安易に取りがちなんだけど、基本的に有効なルートは下道ならR246、高速道路なら東名高速しかなくて、割とワンパターンになりがち。

箱根越えが発生するR1で西へ向かうのはそもそも大変だし、海沿いルートなので時間もかかる。 山中湖あたりがゴールなら道志みちを通るルートもあるけれど、夜中は使いづらい。

長野方面を目指すならR20もあるけど、R20は渋滞がかなり厳しいので、R246以上に夜中限定になってくる。

フルーツライン。山梨方面は土日の早朝が良い
東名高速足柄SA。御殿場で降りるときも使える

神奈川県内の道路も大概渋滞するものだから、効率的には神奈川・東京エリアは高速道路を使ったほうがいい。 そうなると費用的にも時間的にも最低限のラインがそれなりに高くなってくるから、計画性が求められてくる。 一回あたりのツーリングに使える予算と時間はあまり変動しないものだから、どうしてもワンパターンになりがち。

その代わり、といってはなんだけど新境地とも言えるのが「お散歩ライド」。 トライデントはかっ飛ばせばかなり速いバイクではあるけど、ゆっくりのんびり走るほうが合ってるバイクでもある。

そこで、別に遠くに行くでもなく、目的地を持つでもなく、急ぎもせず、ただのんびりバイクを流すだけという走り方。

基本的には夜中に走るんだけど、普通ならペースの違いから前にクルマがいたりするとイライラしちゃう。 だから、夜中でも本当にクルマがいないタイミングを求めがちなもの。 わざわざ夜中に出たのに気持ちよく走れないなーってなったりする。

なんだけど、トライデントは別にクルマと一緒にのんびり走っても苦にならないので、渋滞しない程度の時間帯に周囲のクルマと一緒にとことこするのも、そういう精神状態なら悪くない。 神奈川は都市であれ田舎であれ視界が狭いから、決して景色はよくないのが残念だけどね。

明け方のみなとみらい

トライデントとの物語は始まったばかり。

これから、いろんなところへ行こうね。

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