アクションRPG 「ソウルワーカー」

#Game

お題

前回の記事で「ソウルワーカー」というゲームが気になっている、という話をしたけど、そのままの流れで本当にはじめてみた。

それが結構面白かったので、それを話す場もないし、話したいので今回のお題にしようと思う。

ゲームの概要

ソウルワーカーは韓国のLion GamesStudiosが開発するゲームで、ちょうど今5周年になる。 日本でのプラットフォームはGAMEcom, ハンゲーム, DMM GAMESの3つ。

GAMEcomはYNK Koreaのグループ会社であるYNK Japanという企業が名称変更したもの。 同名のオンラインゲームプラットフォームを運営している。

ハンゲームはcocone fukuoka(旧NHNハンゲーム)が運営するカジュアルオンラインゲームプラットフォーム。 韓国ではNHNが運営している。NHNはLINEの運営会社だ。

公式プラットフォームとしてはGAMEcomになるみたいだ。

DMMはあまり関係ないけど、がっつり韓国系のゲームということになるね。

リリースは2016年。ゲームエンジンはHavok Vision Game Engine。

ゲームシステムはVindictusにめちゃくちゃ似てる。 開発に何か関係あるか、こういう決まった形式があるんだろうか?

ビジュアル的には濃いリアル3Dテイストではなく、キャラクターに関してはトゥーンシェーダーを使ったアニメテイストになってる。 これは、ひょっとしたそもそも韓国のイラストレーションのトレンドを反映しているのかもしれない。 10年ほど前の韓国のイラストレーションはリアルタッチのものの評価が高かった。しかし、5年ほど前になると、日本でも馴染みぶかい萌え絵タイプのイラストレーションの評価が高くなった。特徴としては、手数が多くキラキラした感じで、透明水彩タッチ、目が大きい、といったところだろうか。 わかりやすいところではふわりさんのこのイラストとか

その点を考えると「日本的」だとは言いにくい。 ストーリーは「恨み」や「憎しみ」を打ち出したものでかなりのダークなもの。闇落ち展開やはしご外しなど、韓国っぽいストーリーだなって思ったりする。 ちなみに、グラフィック的にはグロ表現は伏せてる部分もあるけど、そもそもデザイン的にグロく、ストーリーやサウンドは容赦なくグロい。

システム

Vindictusとほとんど同じなのだけど、まずキャラクタースロットがあり、キャラクターを作成して登録する。 それらのキャラクターはほとんど独立したアカウントのように扱われる。

選択できるキャラクターは現在8名。もうすぐ9人目のキャラクターが追加される予定だ。

初期メンバーの6人は「ロコタウン」というところからスタートする。 ストーリーはキャラクターによってリアクションや話の流れに違いはあるものの、基本的には同じ。

追加されたキャラクターであるチイとエフネルは「カンダスシティ」からスタート。 別の言い方をすると、第2章からスタートする。そのため、チュートリアル後は初期組がレベル2からスタートなのに対し、レベル14からスタートになっている。また、チュートリアル自体がかなり簡略化されており、説明も少ない。

2章のクエストは共通だが、話の流れは少し違うため、もしかしたらストーリー全体で違いがあるのかもしれない。

追加される予定のキャラクター「ナビ」は第3章の街からスタートするが、ストーリーは全く違うものになるという。

操作はWASDとマウスによる基本操作、スペースでジャンプ、2回押しによるダッシュ、数字キーによるスキルスロット(とZキーを用いたスキルチェイン)、QEとCtrl+QEによるアイテム使用、Ctrl+数字キーによるARカードスロット、Shift+WASDによる回避といったところ。

攻撃は左クリックだけど、押しっぱで発動してくれる。また、空中攻撃もある。 ここまでは簡単。

通常攻撃は右クリックで派生攻撃が出る。 通常攻撃マスタリーのレベルを上げると通常攻撃が変わり、派生攻撃の種類も増える。 この派生攻撃発動やスキルは発動のタイミングは割とシビアで、他のボタンは離している必要がある。

また、スキルスロットで発動するのはそのスキルチェインでクールタイムが明けているものとなり、キーを押したときに発動するものは常に同じではない。加えて、スキルによっては追加左クリック、追加右クリック、スキル発動キー長押し、追加左連打、左ホールドの操作が入るものもある。 このことから上手い立ち回りにはタイミングや状況をしっかりと見ている必要があり、結構難しい。

全体の戦闘のテイストは、敵が群がってくるのに対し、攻撃範囲が広い無双テイストのもの。 ただし、敵の攻撃は全体的に痛い。というか、私はチュートリアル明けて最初の戦闘で突然の死となってしまった。 エフネルなので第二章スタートで、コンクリートジャングルのChap.1だったが、エフネルは初期状態でレベル1装備であり、チュートリアルでレベル14となるため、レベル10配布装備が使えるのだが、それに気づかず突撃したために発生した。一撃でHPの7割ほどダメージを受けたりするので、かなり難しい。 しかし、配布装備について説明はなかったし、そこそこ難易度が高くて初心者にも優しくないのがこのゲーム。 また、「ノーマル」「ベリーハード」「エキスパート」とあるが、特に攻撃力増加が大きくエキスパートは適正レベルでは普通に食らうと道中でも危ない。 にもかかわらず、どうやらプレイスタイルはゴリ押しの人が多いようだ。

「スタイリッシュかつスピーディだけど、ある程度歯ごたえがあってアクション要素も強い」みたいなゲーム性だね。

さらにARカードというのがあって、いわゆる「装備スキル」にあたるけれど、これは他のゲームだと「パッシブスキル」とか「アビリティ」と呼ばれるものに属するものと、アクティブスキルの2種類がある。 5種類まで装備でき、これはアクティブスキル(DRAW)に関してはF1からF5で発動する。

進行は街でクエストを受注し、ダンジョンで戦闘するステージスタイルの反復。

戦闘

前述のとおり、無双スタイルのスタイリッシュアクションで、回復アイテムのクールタイムが少ないため、ゾンビアタック前提であればゴリ押しもできる。

といっても、本来はしっかり回避しながら戦うものだと思う。 終盤のほうの解説で「回避しなければならなくなる」とネガティブな感じで言われたりしてるけど、それが普通では…? 実際は、レイドではほとんど回避せずにゴリ押しするのが主流なようだ。そもそもエフェクトで何も見えないので、回避もなにもないけれど。

戦闘中の要素も多くて、スキルはクールタイムがあるだけじゃなく、「ソウルゲージを消費する」というシステムになってる。 だからスキルを連発しているとスキルが発動できなくなる。 時間回復もするけど、かなり速度が遅く、「通常攻撃を当てる」のが主な回復方法。 肝心なところでスキルが使えなくならないように立ち回る必要がある。

回避はスタミナ消費。回復速度は結構遅い。回避以外では使わないけど、空中回避、起き上がり回避、ダメージ時回避などは消費が激しい。

スキルはクイックスロットに登録して使うんだけど、クイックスロットが6種類3段になってる。 これは、そのスロットのスキルを発動したあと、次の段に登録しているスキルをチェインできる。

重複登録もできるけど、クールタイムは共有されている。 同じスロットでクールタイム中のスキルがある場合、飛ばされる。 チェインするとボーナスがつくから、チェインするのが基本ではある。だから、つなぎやすいスキルを同じスロットに並べるんだけど、初段で出したい場合は別スロットにも入れることになり、そうするとクールタイム中に複数のスロットが使えないみたいなこともある。 6種類よりも多いから全スロットに個別割当はできないけど、全部のスキルを登録すること自体は可能。

クイックスロットはスキルだけで、それとは別にQとEを使う回復スロットがある。また、Ctrl+QとCtrl+Eもあるため、計4スロット。

前述のARカードのスロットもあり、戦闘で使うキーは

  • WSAD (移動とダッシュ)
  • マウス (カメラ)
  • 左ボタン (通常攻撃・スキル派生操作)
  • 右ボタン (特殊攻撃・スキル派生操作)
  • 1〜6 (スキル)
  • 7 (覚醒)
  • F1〜5 (ARカード)
  • Q, Ctrl+Q, E+ Ctrl+E (回復アイテム)
  • Shift (回避)
  • Space (ジャンプ)

と割と多いほう。下段キーは戦闘では使わない仕様みたいだ。 組み合わせも割と多い。

キャラクター

全部で9キャラクターいて、女性が7人、男性が2人となっている。

女性が人気らしくて、男性キャラ追加の予定はないんだとか。

システム的にもキャラクターごと少しずつ違いがあって、キャラクターによる個性は明確に出ている。 また、ジンとステラに関してはパーティプレイやレイドを意識した能力になってる。

大きく異なるのが追加されたばかりのキャラクターであるナビで、これは完全にTPSになってる。 よくある、アクションゲームにおける「武器は遠距離だけど実際は近距離アクション」(アーウィンはこのタイプ)や「少し射程が長いだけ」といったものではなくて、 距離をとって狙撃していくTPS。エイムもそこそこちゃんと必要になってる。

敵の性質上接近戦できないと成り立たなかったり、システム的に全く異なる要素を追加する必要があったりするのが普通だけど、 ナビは特にそういったことなしにうまいことゲームにTPSを追加してる。 どうやっているかというと、システム的にはナビは全攻撃でソウルエナジーを消費し、スキル「リロード」でソウルエナジーを100%回復する、となってる。 じゃあエナジー弾なのかとか、エナジー攻撃と同源なのかというと、ナビは人工的なソウルワーカーなのでソウルエナジーが弱い、という設定があり、他のキャラのようなスキルはそもそもない。 つまり、うまいことソウルエナジーというシステムを流用している。

キャラクタービジュアルは前述のように、韓国のイラストレーショントレンドに従ったものになってる。

ストーリー

ストーリーは、まぁ韓国のお話にありがちで暗いね。

韓国とイギリスは救いのない、突き落として突き落として突き落とすみたいな話が多い。

キャラによって多少、ストーリーは違うけど、基本的に同じ軸に沿ったストーリーが展開される。

ただ、第三章以降まで進んでるのが私はナビとエフネルだけなので、ひょっとしたらグループによってお話は大きく違うのかもしれない。 ナビは第一グループの人たちは「過去の人物」としてストーリーが進む。

キャラクターの個別の感想をさらっと

ハル

センターキャラだけあってクセがなくて使いやすい。 攻撃は重いタイプで、片手剣だけど範囲も広い。

なんだけど、地味。あと、立ち回りのパターンが少ない。

リリー

好きなキャラなんだけど割と難し目。

火力を出す方法が限られている上に、火力を出すまでが長いのと、全体的に敵を移動させるとともに自分も移動する攻撃が多いので、被弾しやすい。 倒しきれないまま動いていってスーパーアーマーの敵にやられるのがいつものパターン。 空中攻撃が対地攻撃力低いのも難点。

モーション的には攻撃範囲広そうだけど、実は他のキャラとそんなに変わらない。

ステラ

レイド/パーティプレイ向きのキャラだけど、モーションに少しクセがあるのと、唯一「モード」という概念があるのが大きな違い。

火力は控えめで、火力を出すのが少し手順が必要。

イリス

キャラが好きじゃないなぁ…

火力を出しやすいキャラだけど、ヒットアンドアウェイしちゃうと火力出ないのでゴリ押しになりやすい。 立ち回りのパターンは多いというか、攻撃範囲が色々あるので、そこを考えながらやる感じ。

チイ

スタイルがよくてかわいいよね。

範囲・連撃キャラなんだけど、攻撃間には隙があって立ち回り大事。 スキル火力はそんなに高くない(レベル上げたら違うかもしれない)一方、通常攻撃の火力が高め。 通常攻撃は派生攻撃が威力を減らして範囲を広げるタイプが多い。

空中攻撃の性能が高いので、華麗な空中技を決めるのがチイらしいと思う。

使い始めの頃はやられまくった。

エフネル

つよい。めちゃくちゃつよい。 Vindictusに続いて佐倉綾音さんのキャラをメインで使うことになってしまったけど、デリアみたいにすごい声は出さない。

総じて火力が高く、攻撃を当てやすい上に拘束性もあって、まぁ強いのなんの。 さらに火力をブーストすることもできて、攻撃範囲も広いものが多いし、被弾しにくいし、ほんと強い。 空中攻撃の対地性能が高いし、空中攻撃してればだいたい勝てるまである。 通常攻撃・派生攻撃がループカス脳で、これも十分に火力は高い。

さらに、回避がスライドタイプで、回避もしやすい。

ナビ

ひとりだけFPS。

キャラ特性の違いよりも、終盤からスタートするので、敵が強いのが辛い。 あと、私がFPS経験少ないので難しい。

エイムアシストが強いので当てるのは簡単。

課金

ある程度課金しないと厳しいかな。

インベントリが全然足りないので、インベントリ拡張は必要。 でも、あとは執着しなければアバターくらいだから、1キャラあたり3000円くらいの感覚。

F2P向きじゃないけど、今のソシャゲからすれば少ない課金で楽しめると思う。

プレイの所感

動画をいくつか上げてるし、字幕で説明してたりする。

Vindictusに似てるけど、もっとスタイリッシュ寄り。 無被弾は無理気味だけど、重い攻撃は確実に避けないとごっそりもっていかれる、みたいな感じで、ゴリ押しでもなく、スタイリッシュで爽快感もあるけど、ゲームのコアな部分はかなりしっかりアクションしてる。

ゲーム自体は結構荒れてるかなぁ。 もうエンドコンテンツまみれなので、エンドコンテンツをプレイするためにエンドコンテンツをやり込んでいて当然(つまり、エンドコンテンツを初めてプレイすると非常識だと攻撃されたりする)という感じだし、ゲームコミュニティとしても幼稚な感じがあるかも。 そもそも、声の大きいプレイヤーがエンドコンテンツの話しかしない、という状況がゲームコンテンツとしては末期の様相ではある。

レイドはどうしたってそうであるように、ひたすらゴリ押し。まともに回避はしないし、だから火力とか装備とかアイテムとかで「倒せるかどうか」の話をしたがる感じではあるよね。 レイド戦闘ではこのゲームに限らず、たいていエフェクトで何も見えないので当たり前ではある。 レイドのソロ攻略してる人も少ない。

でもストーリーとしてはネトゲには珍しくほぼ完結している(メインストーリーが追加される感じがもうない)し、そういうところに目をつぶればかなり楽しめると思う。 1キャラを選んでストレージ課金だけしてプレイするなら、値段の割にはめちゃくちゃ楽しめると思うし。

解説はむしろ動画のほうで色々喋ってるので、そっちを見てもらうほうが良いかな。

スタイリッシュアクションとアクションゲームとしてのプレイ性がうまく両立されていて、キャラのアクションも特徴的だし、ゲームとしてはまぁまぁ良くできてるんじゃないかな。私としてはかなり楽しいゲームだと思う。Vindictusを進める手が止まっちゃってるくらいだもん。 個人的にはアクション性は私の好みドンピシャだし、キャラのビジュアルも結構良い(3Dモデリングはもっとがんばってくれたほうが嬉しい)ので間違いなくお気に入りのゲームには入るかな。

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