お洗濯
お・せ・ん・た・く
みんなー
お洗濯は好きですかーーーー
私はアイロンがけがきらいです。 本当にアイロンがけしなくていい洗濯機があったらほしい。
でも、清潔になった衣類っていいよね。文明的な生活って感じがする。 私は一人暮らし歴が長いので基本的に家事はなんでもやるんだけど、基本そのあたりはズボラなので、洗濯機に放り込んでおいて、時間があるときにたたむスタイル。忙しすぎるとたたまないこともある。(ランドリーバッグに取り込んで、そこから直で着る。)
洗濯機はパナソニックの小さいドラム式を使ってるよ。 アイロンがけが嫌でドラム式にしたんだけど、効果はそこまではなかったかな。 でも、乾燥機はないとやだ。生活のクオリティが変わりすぎる。 小さいの使ってる理由は、単純に設置場所が広くないからだね。今のでも割と無理やり入れてるから。
でも、今回の話題は、洗濯全般というより、洗濯洗剤についてだ。 学のない私が化学の話をするよー。
洗剤というか、洗浄の話はどちらかというと住宅掃除のほうが色々できるんだけど、高濃度界面活性剤液を厭わないお洗濯は言ってみれば洗浄の花形よね。食洗機はもっとやばかったりするのかもしれないけど。
「みんなはどの界面活性剤が好き?」って聞くとマニアックすぎるかな。
じゃあ、「何用洗剤が好き?」ならおっけー?
ちなみに、私は住宅用の希釈型AEが好きだけど、なんかそれしか芸がないみたいになるから希釈型AEの話はあんまり盛り上がらないよね。 「シンプルグリーン vs クイックブライト」とか語りたいけどね。 ちなみに、その話を簡単にまとめると、シンプルグリーンのほうが使いやすいけど、拭き残りやすいから長く使っていると層になっちゃって、ウレタンバフで削ることになるよ。あと、シンプルグリーンのほうが腐敗しやすいけど、クイックブライトの量は尋常じゃないから腐敗リスクはクイックブライトのほうが高いよね。
あ、ちなみに私が好きな界面活性剤はLASです。 安くて洗浄力高くて虫も一撃で倒すタンパク質破壊力がいいよね。 LASの台所洗剤は絶対使わないけどね。流すの大変だから。
愛用の洗剤
私が現在愛用している洗剤は
- 花王 アタック 高浸透リセットパワー
- P&G アリエール 除菌プラス ジェル
- ファーファ ファーファ液体洗剤
- 花王 エマール
主要な情報は次のような感じ
製品 | 濃度 | 界面活性剤 | 液性 |
---|---|---|---|
アタック | 22% | LAS, AE | 弱アルカリ性 |
アリエール | 32% | AE, LAS | 弱アルカリ性 |
ファーファ | 8% | ポリオキシアルキレンアルキルアミン, AE | 中性 |
エマール | 21% | AE | 中性 |
これを踏まえて簡単にいうと
製品 | 特徴 |
---|---|
アタック | LAS主体で洗浄力重視。過炭酸ナトリウムと柔軟剤が入っており、しっかり仕上がる |
アリエール | AE主体ながら32%という攻めた液体洗剤。「まぜるな危険」 |
ファーファ | ポリオキシアルキレンアルキルアミンを主体とする8%の界面活性剤で、洗浄力は疑問 |
エマール | 21%ながらAEのみ。液性も中性で、洗浄力よりも衣類へのダメージを減らしつつちゃんと洗う方向性 |
どゆことやねん
アタックとアリエール
まず界面活性剤ってなにかは知ってるかな。
界面活性剤は本来溶けないものを溶かすためのもの。 例えば油を水に溶かすためのもの。 これによって、汚れを水の中に溶かして出すわけだ。
AEとLASという2つの界面活性剤は洗濯洗剤を理解する上で知っておいたほうがいい。
AEはノニオン(非イオン)、LASはアニオン(陰イオン)の界面活性剤だ。
アニオン界面活性剤はタンパク質を侵略する性質がある。 これは、皮脂汚れなどを分解する力があるということでもあるし、エンベロープ型ウィルスを破壊できるということでもある。 ちなみに、今話題のコロナウイルスもエンベロープ型だ。
一方、人間の皮膚もタンパク質だから、肌荒れやかぶれなどを引き起こす。 アニオン界面活性剤の扱いには少し注意が必要。
なお、このことからわかるように、洗剤=界面活性剤ならなんでもコロナウイルスの対策になるわけではなく、アニオン界面活性剤が必要。床掃除とかに使うような界面活性剤でアニオン界面活性剤を使うことはないので、台所洗剤や洗濯洗剤が必要。 理由はもちろん、大量の水で流すことなく人が触れるから。
なお、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩(AES)はポリオキシエチレンアルキルエーテル(AE)と違ってアニオン界面活性剤。ただし、最新でアニオン界面活性剤としては安全性の高い界面活性剤だ。 アルキル硫酸エステルナトリウムは名前は似てる(エーテルがないだけ)けど、AESより危険性が高いぞ。
あと、高濃度LASは黒い虫を一撃で行動不能にすることができるのでおすすめだ。 業務用台所洗剤だろうが液体洗濯洗剤だろうが、そのあとが大変だけどな!!!! 対虫兵器として話題になったキュキュット クリア泡スプレーは界面活性剤がアルキルグリコシド。両性界面活性剤だ!!! だから威力は低いぞ!!
また、石鹸もアニオン界面活性剤だ。
界面活性剤は汚れを落とす上で最も基本となるもの。ぶっちゃけ、洗浄という点では全てを解決する。 もちろん、液性での洗浄、酵素での分解とか、分離剤で汚れを戻さないとかあるけど、すべて界面活性剤が働いた上での話。 界面活性剤は正義なのだ。
ちなみに、アリエールプロクリーンという洗剤があって、なんと52%という意味不明な濃度の界面活性剤が入っている。 もっともこれは水に対する量次第なわけだから大量にぶちこむか、もしくは少量入れると話は変わってくる。 でも泡立ちの問題があって2倍入れられるとは限らない。で、このプロクリーン、なんと普通のアリエールと同量入れる仕様。洗浄力至上主義の人におすすめ。
なお、勘違いしないように言うと、洗浄力そのものは成分によって変わるのであり、濃度によって変わるのではない。 しかし、濃度が濃いというのは作用できる汚れの量が多いということになり、洗濯洗剤の場合は洗濯物の総量とても汚れて多い、つまりとても汚れているか、もしくは汚れた衣料が多い場合などは汚れが落としきれるかどうかという問題になってくるわけだ。
さて、製品を解説しよう。
アタックは「人間にやさしめ」くらいの洗剤が多い花王における「洗浄力重視の洗濯洗剤」のシリーズ。 花王では割と珍しい弱アルカリ性。 特に粉末洗剤のほうは、優れた洗浄力を持ちつつコスパが超良いというのが特徴。 粉末洗剤ということもあってあまり入れると溶け残りが発生してしまうんだけど、そういうことを踏まえて適量を入れると現状の900gは結構な量だけどめっちゃ安い。
某サイトで洗浄力No.1を獲得したこともあり、コスパが超良くて人気になったのがアタック バイオEXという洗剤だけど、これが一時期ほどは激安ではなくなってきたこともあって、私はバイオEXからリセットパワーに乗り換えた。 バイオEXがAE>LASなのに対してリセットパワーはLAS>AE。界面活性剤濃度は1%低いけれど、酸素系漂白剤が入っていることもあり、洗浄力はより高い。 私が買ったヨドバシカメラでは値段は一緒だった。
アリエールは、大手メーカーとしては圧倒的に洗浄力重視なP&Gの、さらに洗浄力重視の洗濯洗剤製品。
アリエールは「アリエール リビングドライ イオンパワージェル」という先代の緑から切り替えた。 これは界面活性剤濃度28%でLAS>AE。
緑のアリエールは「アリエール バイオサイエンスジェル 部屋干し」という後継モデルになったが、26%でAE>LASとなっている。 これ、ちょっと納得いかないんだよね。 そもそも前モデルは「レノアと共同開発」というふうに記されていて、LAS主体なのも部屋干しで雑菌が繁殖しにくいようになのかなと思ったりしてたんだけど(でも前モデルの標準モデルもLAS主体だった)、なんで洗浄力落としちゃったのか。
ただ、アリエールはシリーズを重ねるごとに基本的に洗浄力を上げてきており、界面活性剤濃度も上がってきている。 今回28%から26%に下がったように見えるけれど、29%のスポーツ、32%の除菌、そして52%のプロクリーンがあり、どこまでも洗浄力を追い求める姿勢は変わっていないっぽい。
さて、なぜアリエールとアタックを使い分けるのか。
基本的にはアタックを使いたい、と考えている。 洗浄力の高さもさることながら、漂白剤と漂白活性剤が入ってる。 私はすごく汗をかくので、翌日には洗濯カゴがとても臭い状態になっちゃう。だから、漂白剤を入れる必要があるんだけど、さすがにそんなどっぱどっぱ漂白剤を使いたくない。だいたいめんどくさい。 その点、スッキリ洗い上げて、柔軟剤入りでタンブラー乾燥でシワも少なく仕上げてくれるアタックは「ステキ洗剤」なのだ。 しかもコスパがとてもいい。
けどね、弱点がある。 粉末洗剤なので溶け残りが発生しやすく、ドラム式洗濯機だと量の調整が難しい。 夏場ならまだなんとかなるけど、冬場は難しい。
そこで、冬場でも高い洗浄力を発揮すること、さらに風呂場で手洗いするようなケースでも使いやすいことを考えてアリエールを使っている。
だいたい、5〜9月はアタックで、残りはアリエール。 たまにアタックを入れすぎてあわあわで洗濯機が止まる。あーあ。
ポリオキシアルキレンアルキルアミン
ファーファに入ってるこの成分、どういうものか私よくわからないんだよね……
知っているのは、環境に比較的インパクトのあるAEよりも、より環境負荷が高いということ。 洗濯洗剤でもあまり採用されることがない。
確かカチオン界面活性剤のはず…… カチオン界面活性剤は圧倒的破壊力。ウィルス破壊に最適。 洗浄力も高いはずだけど、さすがに8%だとどうかな……
なお、ファーファは成分表示が結構適当な面があって、ちょっとね……
液性
液性は中性の場合がもっとも影響が少なく、中性から離れるほど劇的に洗浄力が上がる。
アルカリ性ならば酸性の汚れに、酸性ならばアルカリ性の汚れによく効く。
この効果は効くものに関しては界面活性剤よりもよっぽど強力。 しかし、中性から離れるほどに毒性が非常に高い劇薬となっていくし、素材に対する攻撃性も非常に高い。
アルカリ電解水を「もとは水なので安全」などと謳っているのを見るが、とんでもない。 アルカリ電解水の液性は「アルカリ性」である。「弱アルカリ性」ではない。 pH13.2とか言われているので、超危険である。素手で触るなんてとんでもない。
ちなみに、例えば花王 アクシャルは水酸化ナトリウムで、アルカリ性の液体を作るためのものである。 これは毒物及び劇物取締法によって規制されている。
だから液性が中性だと汚れ落ちがあまりよくなく、弱アルカリ性の洗剤はよく落ちる。 しかし、肌への影響、素材への影響など総じて攻撃性は上がる。
ただ、危険性に関しては界面活性剤の危険性と液性による危険性は種類が違う。 界面活性剤は相手がどのようなものであるかに関わらず機能するものである。 一方、液性は付着したとき、付着した相手と中和される性質がある。 アルカリ性の液体が体についた場合、そのアルカリ性によって皮膚はダメージを受ける(アルカリ性の度合いによっては深刻なダメージとなる)が、それによって液体は中性となり、皮膚は再生するためやがて弱酸性になる。
石鹸は汚れを引き剥がす作用は石鹸がアルカリ性であることにおよそ依存している。 このため、石鹸で洗うことでのダメージは小さくはないが、石鹸が残留した場合の危険性は低い。
わかりにくいので言い換えると、例えばハンドソープと石鹸を比べたときに、手荒れしにくさで石鹸が勝っている、とは言い難い。 石鹸で手ががさがさになった記憶がある人は多いはずだ。
しかし、洗濯洗剤として考えた場合、同じ量残ったとするならば、合成洗剤のほうが皮膚が荒れる可能性がある、ということだ。 アトピーの人なんかは気になるだろう。 もっとも、洗濯洗剤なら石鹸ベースのものよりは、液体洗剤で洗ってしっかりすすぐことを考えたほうが良い気がするが。
プロクリーン使わない理由
簡単さ。
私は肌も弱い。 ちょっと雑菌がついたままにしてるとすぐかぶれるような体だけど、アニオン界面活性剤に対してすごく強いわけではない。 (でも多分、普通よりは強いと思う。少なくとも神経質になることはない。)
で、プロクリーン、52%もあって、しかもLASが主体。 2回のすすぎで大丈夫かどうか不安がある。
部屋干し
私は外干しって信じられないなぁ。
大量の水、高濃度の界面活性剤で洗う洗濯って、今人類が体験できる最高クラスの「リセット」だと言っていい。 タンブラー乾燥すれば、仕上がったときには菌や汚れとは無縁だ。 (もちろん、洗濯機自体が汚染されていない前提。)
外に出せば菌や汚れはいっぱいつくんですよ。
それをタンスにしまうの? なんで??
室内であれば汚染度は管理しやすいし、クリーンな状態を維持すればタンスの中は非常に汚染されにくい。 まぁ、空間よりも汚染度を大きく下げるのは無理だけど。
だから、洗濯後は「可能な限り短時間で乾かし、できるだけ密閉に近い状態で収納する」が正義だと思うんだよね。
私はタンブラー乾燥、浴室乾燥機、除湿乾燥機、扇風機、エアコンを駆使して素早く乾かしてしまうようにしているよ。