NewBalance M1600

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CM1600LEを買った

CM1600LEを買った。

正直、このタイミングで買うのはしんどかった。今年に走ってからもう300万円くらい生活費・固定費以外で出費しており、3月から6月までの4ヶ月間、かなり大きな出費が続いて収支が赤になっている。節制して7月はなんとか黒に戻したのだが、8月に関しては自転車の修理に結構な費用がかかり、さらに家に空間がなくなってしまったのでついに本の処分に取り掛かるべく裁断機を買ったはいいが、ドキュメントスキャナが限界を迎えてしまったのでこちらも急遽買い替えた、ということがあり、また結構な出費になってしまったのだ。そこに20000円ほどするCM1600LEの購入は、まぁしたくない。そもそも靴は今特に必要ない。

今手持ちのシューズラインナップは、M990v4が2足、MW1501が1足、MW585が2足、MW685が1足で計6足。種類を分ければ、スニーカーが3足、ビジネスに使えるようなのが3足。十分である。

現行ラインナップの話

6足って多いな、と思うかもしれないけれど、私はもともと尋常じゃなく歩く人なのでストックとしてはこれくらいあったほうが良い。以前使っていたMW1501もM990v3も10000km以上歩いて2年ほどで潰した。

多分、MW880がニューバランスの売れ筋モデル、というか鉄板モデルなんだろうけど、私にはコレは駄目。かかとがすぐ破れてしまうし、それ以上に親指の爪が当たる部分が破れてしまう。そのため、1000kmももたない。

また足首の関節が少しおかしい構造をしているので、負担が大きく、結構いいスニーカーでないともたない。手持ちのスニーカーはセールで購入していて、どれもかなり安く入手した。MW990v4のミントカラーに至っては16000円で購入している。

ニューバランスに詳しくない人にはさっぱりだろう。簡単に説明していこう。

M990はニューバランスのレギュラーモデルでは最もハイグレードな(ハイテクな)モデルといってもいい。ニューバランスはファッション性の関係で古いスニーカーの復刻とかよくしているけど、紛れもない最新最高のモデルである。ちなみに、お値段は3万円を超える。

990は1982年に「コスト度外視の最高峰モデル」として登場した。以降、995, 996, 997, 998, 999と進んだあと、990v2を挟んで991, 992, 993となってから、990v3, 990v4, 990v5と進化していった。だいたい3〜4年おきにモデルチェンジしてる。

990の特徴を簡単に言うと

高い
快適
とても重い

スタビリティも高くて快適なんだけど、重いので割と疲れるのでフィットネスウォーキングやランニングには絶対オススメしない。 M990を履いてDDRすると結構死ねる。あとDウィズしかないのも難点。ただ、M990は割と大きい形をしているので、大きめのサイズを選べば甲高な人でもなんとかなる。MW880は絶対ムリ。あれは低い。

MW1501は、ランニングシューズM1040をベースとしたウォーキングシューズ。アッパーが丈夫になったのと、ソールが防滑になったのが主な違い。MW880よりは重め(フィットネスウォーキングとしてはあるまじき重さ)、M990よりも軽い。 Gウィズまであるのと、結構丈夫で快適なので、私の一番のお気に入りシューズ。M990は雨の日はすごい滑るので、雨の日は絶対MW1501。

MW585は私が就活用に投入したビジネスシューズっぽいスニーカー。Gウィズまであって、サイズには余裕があるんだけど、意外と快適性が低い。スタビリティも低いし、割と滑る。見た目はかっこいいんだけどね。割と高めのグレードのシューズ。

MW685は安めのビジネスシューズっぽいスニーカー。安いのもあるけど、ビニール感があって見た目にも安っぽい。 CUSH+なのでMW585よりクッション性はむしろ高い。けど、スタビリティがなくて足をくじきやすいのであんまり使ってない。 (私はいいスニーカーを使わないと普通に歩くだけで足首を痛める)

1000番台とM1600

900番台がコスト度外視のハイテクスニーカーだって言ったけど、1000番台というのがさらに上にあって、900番台と何が違うかというと、こっちは限定品、ということ。お値段はだいたい40000円台、下手すると50000万円に乗ってしまう。

このタイプの最新モデルは2040。1000番台は1300, 1500, 1400, 1600, 1700という順に出た。

M1600は1994年リリース。ABZORDを使ったスニーカー。

今ではニューバランスのマテリアルでABZORDを使っているのは復刻品くらいしかないけど、簡単に言えばクッション性が高いやわらかいタイプのソール。今でいうとCUSH+に近いけど、CUSH+がめっちゃ軽いのに対してABZORBはかなり重め。 ABZORBは高めのマテリアルだったみたいで、比較的高価格帯の製品に採用されていたけど、逆に安めの製品でもABZORDが使われていると快適性は高かった。

正直、重いという点はあるし、ENCAP/C-CAPと比べるとスタビリティは落ちるけど、許容範囲のスタビリティと高いクッション性を兼ね備えているという点でニューバランスで一番いいマテリアルだと思う。ヘリテイジモデルを除くと、M990v4/M990v5にこっそり乗ってる程度で、ニューバランスの中ではかなり上位の履き心地かもしれない。 (V990と2000番台の新作以外そもそも履き心地はあんまりアップデートされてないという問題が大きいけど)

私とM1600

私はずっと近所の安いスニーカーを履いていた…というか履かされていたのだけど、前述のとおり下手なシューズだと私は足を捻挫してしまうし、だから子供の頃はいっつも足を捻挫していた。だから痛くてとても歩けないんだけど、歩くのが遅いと親に暴力を受けたりしてなかなか大変だった。

そんな私が1996年、初めて自分の意思で選んだスニーカーがDCのスニーカーで、16000円だった。みなとみらいのムラサキスポーツで買ったんだけど、ここに堂々と鎮座していたのがM1600だった。その値段のヤバさに衝撃を受けた。

DCのスニーカーを1年ほど潰してしまい、再びムラサキスポーツを訪れて買ったのがM576だった。22000円だった。 M576は今も存在するモデルだけど、まるっこい形しているオフロード向けスニーカー。登山靴ではないんだよね。ライトトレイルスニーカー。ちなみに、ファッション界ではダサいということで有名らしい。私も単体で見るとかわいいけど履くとダサいと思う。

ちなみに、「M576はUKモデルだよ」という説明がされてたりするけど、私が履いてたのはUSのレザーモデル。

ニューバランスは「Made in USA」にこだわりがあって、高級モデルはアメリカ製で、特別高い値段がつけられる。どれくらい特別高いかというと、2倍くらい。

私は別にファッションやステータスでニューバランス履いてるわけじゃないので、アジアモデルをもっと広げて欲しいと思っていて、USモデルにこだわりはないんだけど、実はUSモデルとアジアモデル、単に製造だけじゃなく中身にも違いがあったりする。そして、だいたいアジアモデルは親指の爪があたるところがすぐ破けるので、泣く泣くUSモデルを選択している…

そのあと横浜ジョイナスの靴屋(ジョイナスとシァルの連絡通路のところにあったやつ)でM574を買った。 M574はM576の廉価版で、確か7000円くらい。このシューズは足首を痛めたので、自転車に乗る時にしか履かなかった。

このときから私はずっとニューバランスを履いてるんだけど、やっぱりずっとM1600は憧れだった。ただ、22000円のM576は買えても、その倍近くするM1600は手が出なかった。いつか買いたいな、と思っていたけど、それは結局叶わなかった。私がお金を手にしたときには、もうフラッグシップモデルはM1700に切り替わっていたから。

最近ニューバランスはスニーカーの開発競争に取り残され気味で、ファッションを謳って復刻ばかりしている。こないだNikeのシューズを試したら、スタビリティがかなり上がっていて、クッション性も非常によかったので、次はNikeにしよう、と思っている。

でも、復刻するならM1600は復刻しないのかな、と思っていた。 M1300やM1500は結構復刻されていて、M1700も復刻されたのに、M1600はなかった。

それが復刻されたのがCM1600LE。

CM1600LE

CMとつくシューズはアジアメイドモデル。つまり、半額ぐらいで買える。冒頭でいったようにCM1600LEは約20000円。もともとのM1600は4万円くらい。

M1700は特に限定を謳わずに復刻されたんだけど、M1600は限定で、ひとり、というか一住所1足限定になっている。 (ちなみに、最近M990とM990v2も復刻されたけど、それも同じ扱い)

よーーーーーーやく復刻したM1600で、それが限定って言われると…… まぁ、買うしかないかな。

私が大好きだった横浜への憧憬と、生きるために必死で戦っていて暗中模索を繰り返したあの頃の私に贈りたい。シューズの物語を完結させるために、やっぱりM1600はなくてはならないな、と思ったので、無理に買った。

飾っておく……のはさすがに趣味に合わないかな。でもしばらくは飾っておいてもいいかもしれない。中学生の私が、ムラサキスポーツで眺めていたように、M1600を眺めるのもいいと思う。その意味では、Made in USAでクソ高いM1600だったほうがよかったのかも。CM1600だったら、当時の私だって買えたわけだから。

快適性は、さすがに今のM990にはかなわないんじゃないかな。v5は持ってないけど、メインとしてv4を使ってるし。使わない、っていうのは私の流儀に反するけど、いきなり普通に使って使い潰すのもちょっと気が引ける。

だからとりあえずドラムを叩くために室内履きとして使って、良き時に外に連れ出そうと思う。

引っ越してあまり歩く必要がなくなったのと、コロナで外に出てないので実は今のシューズ全然使ってなくて、駄目になる見込みがないんだけど、一応今のラインナップが駄目になったら、次のメンバーとしてNikeのシューズとともにCM1600を使うのもいいんじゃないかな。

ちなみに、今ニューバランス買うなら

M990v5でしょ。

正直、v4のほうがかっこいいと思うし、v3からv4で飛躍的によくなった(v3は雨の日はつるっつるだったし、蹴り出しが重かった)から私はv4で満足してるけど、v5はそこからさらに進化を感じてる。

もうちょっと安くなら、CM1700がいいと思う。古いモデルだけど、全面的にABZORBで、かかとにC-CAP/ENCAPが乗る仕様だからかかと着くタイプの人は特にいいんじゃないかな。

個人的にはML2002Rも気になる。

けど、ニューバランスは見た目微妙なのが多いし、重いし、快適性も現代基準だとそうでもないから、よくよく考えたほうがいい。フォアフットな人はフォアにクッション性が高いシューズが少ないから、その意味でニューバランスはアリじゃないかな。私も今でも選んでるのはそういう理由だし。